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映画館に行ったら、パンフレットがなかった
先日、ブラムハウス製作のAI暴走スリラー『AFRAID』を観に映画館へ行きました。 鑑賞後、いつものようにパンフレットを買おうとしたのですが……なんとパンフレット自体が存在しませんでした。
売り切れではなく、商品として製作されていないということでした。
また、最近ではパンフレットがB5サイズに縮小されてているものがある。例えば、フランスのSFアニメ映画『マーズ・エクスプレス』はB5サイズで全32ページ、価格は税込1100円。アメリカのAI法廷を題材にしたSF映画『マーシー』は全28ページで税込990円である。
実質的な値上げ、もしくは映画鑑賞者の減少によるパンフレットビジネス文化の縮小……そんな印象を受けていた矢先、改めて「映画パンフレット」という文化について調べてみました。

実は、映画パンフレットは日本だけの文化
ここで、多くの人が驚く事実をひとつ。
映画パンフレットは、実は日本独自の文化です。
アメリカをはじめ、海外では映画ごとのパンフレットはほとんど制作されません。劇場で手に入るのはチラシやリーフレット、あるいは複数作品をまとめた簡単な小冊子程度です。
映画館限定の「おみやげ」として、その映画だけのために独自編集された冊子が当たり前に買える国は、日本くらいのものなのです。
専門家によると「日本以外には、このような文化はほとんど存在しないと思います。お客さんが買っていく有料冊子がここまで定着した国は他にはありません」とのこと。
いつから始まったのか
パンフレットの歴史は戦後まもなくまでさかのぼります。 最初に冊子型の有料パンフレットを販売し始めたのは、東京・有楽町にあったスバル座や日比谷映画劇場などと言われています。
ネットのない時代、海外の大作映画に関する情報を得るには、パンフレットが数少ない情報源のひとつでした。評論家の解説や制作秘話が掲載された冊子は、映画ファンにとって本当に貴重な読み物だったのです。
また、劇場グッズの販売も日本独自の文化で、こういった形で映画を”記念として持ち帰る”という感覚は、海外ではあまり一般的ではないようです。
名作のパンフレットは「資産」になる
コレクターとして断言できますが、名作映画のパンフレットは、時間とともに価値が上がることがあります。
わかりやすい例が、2014年公開のSF映画『インターステラー』です。
クリストファー・ノーラン監督によるこのSF大作のパンフレットは、現在ヤフオクで5千円程度で出品されていますが、公開10周年を記念したリバイバル上映の際には1万円近い価格で落札された例もあります。公開当時は税込820円で購入できたものが、10年の時を経て大きくプレミアムが付いています。

これはインターステラーに限った話ではありません。
時代を超えて愛される作品であれば、パンフレットもコレクターズアイテムとして需要が生まれます。状態が良ければ、買取専門店やフリマアプリでも高値がつくことがあります。
「パンフレットを買うのはもったいない」と思う方もいるかもしれませんが、名作と感じた映画のパンフレットは、迷わず買っておくことをおすすめします。
今すぐ手に入れるべき一本:プロジェクト・ヘイル・メアリー
そして今、SFファンとして特に注目しているのが、3月20日(金・祝)に日米同時公開される『プロジェクト・ヘイル・メアリー』です。
アンディ・ウィアー(『火星の人』原作者)による大ベストセラーSF小説の映画化で、主演はライアン・ゴズリング。監督は『スパイダーマン:スパイダーバース』のフィル・ロード&クリストファー・ミラーコンビです。
原作は刊行後わずか半年でミリオンセラーを達成し、ニューヨーク・タイムズベストセラー1位を獲得。ビル・ゲイツやオバマ元大統領も絶賛した作品です。日本では小島秀夫氏や星野源さんらも推薦し、「ネタバレに遭う前に読んでほしい」という口コミがSNSで広がった”何も言えない”傑作です。
映画もIMAX対応の超大作として制作されており、大ヒットの予感しかしません。
個人的な予想ですが、この映画のパンフレットは数年後にプレミアムが付く可能性が高いと思っています。
もし劇場でパンフレットが販売されていたら、ぜひ手に入れておいてください。
まとめ:日本で映画を観ることの特権を大切に
- 映画パンフレットは日本独自の文化。海外の映画館では手に入らない
- 名作のパンフレットは資産になる(インターステラーはヤフオクで1万円超えの事例あり)
- 最近は制作されない・縮小される作品も増えており、文化の衰退が心配
- 3月20日公開の『プロジェクト・ヘイル・メアリー』のパンフレットは要注目
日本に生まれたからこそ享受できる、映画鑑賞のおみやげ文化。 ぜひ劇場に足を運んで、この文化を一緒に支えていきましょう。


