第2回は1970年代末から1980年代前半にかけて登場したロボットたちをピックアップ。
前回(第1回)では「サポートロボの原点」を紹介しましたが、この時代になるとロボットたちはさらに進化し、単なる補助役から“相棒”としての存在感を強めていきます。
SFアニメ・映画・CMといった多様なメディアで活躍した、個性豊かなロボットたちの魅力をお楽しみください。
パイマー(科学忍者隊ガッチャマンII/1978年)

科学忍者隊ガッチャマンIIに登場するパイロットロボット。
ニューゴッドフェニックスに搭載され、操縦補助を担う重要な存在です。名前は「パイロットマシン」に由来し、みみずくの竜によって名付けられました。
透明ドームに覆われた丸い頭部に2本のマニピュレーター、下半身はタイヤという独特のフォルムが特徴です。
パイマーの登場により、それまで後方支援に回ることが多かった竜が前線に出られるようになり、チームの戦い方にも変化をもたらしました。
V.I.N.CENT.(ブラックホール/1979年)

ディズニー制作のSF映画『ブラックホール』に登場するロボット。
名称は「Vital Information Necessary, Centralized」の略で、赤と銀のボディに中央のグリーンモニターを備えた印象的なデザインです。
浮遊しながら移動し、知性的で勇敢な性格を持つキャラクター。NASAの探査船パロミノ号のクルーとともに、謎の宇宙船シグナス号の探索に挑みます。
ダークな世界観の中で、数少ない“安心感のある存在”として描かれ、旧型ロボット「オールドボブ」とのロボット同士の友情の交流も印象的です。
ドンゴ(クラッシャージョウ/1983年)

クラッシャージョウに登場する高性能汎用ロボット。
技術惑星ドルロイ製の最先端テクノロジーを搭載し、胴体の伸縮やキャタピラ/車輪の切り替えなど、多機能な構造を持っています。
声は二又一成さんが担当し、「キャハ」という独特のしゃべり方で親しまれています。普段は宇宙船ミネルバの整備や留守番を担当しつつ、緊急時には操縦までこなす頼れる存在です。
留守番中にエロ本を読んでいたというエピソードもあり、妙に人間臭いのも魅力。
アポジー&ペリジー(マイルドニッカCM/1983年)

SF映画やアニメではなく、ウイスキーのCMから生まれたロボットです。
ニッカウヰスキー「マイルドニッカ」のCMに1983年から登場した2体のロボットです、月面を舞台にウィスキーが入ったグラスを乾杯するロマンティックな映像が話題になりました。
2体は恋人同士という設定。名前は一般公募で決められました。デザインは、角ばったフォルムのアポジー(マイルドボーイ)と、丸みを帯びたかわいらしいペリジー(マイルドガール)という対照的な組み合わせ。とくにペリジーのデザインは、後年のディズニー映画『WALL-E』の主人公にそっくりで、もしかして影響を与えたのでは?と思わずにいられません。
BGMには松任谷由実の「不思議な体験」が使われ、宇宙的でどこか切ない雰囲気とかわいらしいロボットの組み合わせが絶妙でした。1984年版では声を下条アトムさんと戸川純さんが担当し、バンダイからおもちゃも発売されるなど、CM発のロボットとしては異例の人気を誇りました。
ゼロイド(地球防衛軍テラホークス/1983年)

ジェリー・アンダーソンが手がけたSF人形劇『地球防衛軍テラホークス』に登場する球形ロボット。
銀色の球体にオレンジのストライプ、赤いグリッド状の目というポップなデザインが特徴で、複数体でチームとして行動します。
リーダー格の「ゼロ軍曹」は、ナインスタイン博士とのコンピューターゲーム対決で毎回勝利するなど、コミカルな魅力で人気を集めました。
ロボットでありながら人間と同じ感情を持つとされ、その存在を巡るやり取りも見どころのひとつです。
まとめ:ロボットが“相棒”へ進化した時代
1978〜1983年は、
👉 ロボットが“道具”から“相棒”へと進化した時代でした。
- パイマー:操縦支援による能力拡張
- V.I.N.CENT.:精神的な支え
- ドンゴ:実用性と人間味の融合
- アポジー&ペリジー:関係性の表現
- ゼロイド:個性とチーム性
この時代のロボットたちは、機能だけでなく「キャラクター」としての魅力を強く持ち始め、現代のロボット像へとつながっていきます。


